ほとんどの人は住宅ローンで家を購入されています。しかし、何年も住んでいると「ご主人の転勤」「親との同居」「子供が増えたので部屋が狭い」など色々な事情で家の売却や買換えをすることがあると思います。
そんな時、住宅ローンの残債があると家の売却はできるのか不安ですよね。
結論から言うと売却はできます。
今回は住宅ローンが残っている時の不動産の売却方法をご紹介します。
売却した資金で住宅ローン返済
不動産を売却した資金で住宅ローンを全額返済できれば問題ありません。普通に売却すれば大丈夫ですが問題のケースは、売却した資金で住宅ローンを全額返済できない場合です。
① 売却した金額 ＞ 住宅ローン残債 〇
② 売却した金額 ＜ 住宅ローン残債 ×
①の場合は問題ないですが、②の場合は足らずの住宅ローンを現金で用意する必要があります。
例）売却金額 2,000万円 － 住宅ローン残債 2,500万円 ＝ 残り 500万円（現金が必要）
住宅ローン残債と相場を調べる
住宅が問題なく売却できるのかは、住宅ローン残債と住宅周辺の相場を知ることで分かります。
住宅ローンの残債は、金融機関から送られてくる「返済明細書」やネットで確認できます。明細書もネットもわからない場合は、金融機関に電話して聞いてください。
住宅の相場を調べるには、スーモなどのポータルサイト（売却物件が検索できます）で近隣の売り物件や同じマンションの価格を調べましょう。また、チラシや簡易査定、一括査定などできるサイトもありますので活用してください。
「一括査定のデメリット」も参考にしてください。
買換えは新しい住宅ローンで対応
住宅ローン残債と相場を調べた結果、住宅ローン残債より相場が安い場合は住宅の売却ができなくて困ります。しかし住宅を買い替えする時は、ローンの残債を新しい家の住宅ローンに組み込み事ができます。
これには、銀行の審査に通ることが前提ですが300～500万円程度なら大丈夫です。また多い方なら1,000万円程でも大丈夫な方もいます。但し銀行の審査は通常の住宅ローンよりも厳しくなります。
住宅の買換えは、住宅ローンのことだけでなく他の問題もありますので注意が必要です。買換えの問題点や成功させる方法は別で詳しくご紹介します。
任意売却なら売却できる
住宅を売却した金額で住宅ローンの返済ができず、現金もなく買換えのローンもダメな場合は、基本的には住宅の売却は難しいです。但し任意売却という方法なら住宅の売却ができかもしれません。特に住宅ローンの支払いが厳しい方や既に滞納している方も任意売却を検討してください。
任意売却とは
住宅ローンを借りている金融機関に相談して住宅ローン残債が残ったまま売却する方法です。これには金融機関の承諾が必要なのと住宅ローンの残債は残ったままになりますので、毎月の返済が残ります。また、俗に言う「ブラックリスト」に載りますので新しく車のローンを組んだりクレジットカードの更新ができなくなります。
それと住宅を売ったので、新しく家を借りることになり家賃の支払いも発生します。
金融機関との交渉なんて面倒だからと言って住宅ローンを滞納した場合、競売となり強制的に安い金額で売却されてしまいます。
また、任意売却にはデメリットもありますが競売で安い金額で売却されるよりは少しでも高値で売却できる任意売却も検討してはいかがでしょうか。
最後に
転勤や同居のため家が不要な場合は賃貸として貸す。ローンの支払いが厳しい方や滞納している方は任意売却を検討してください。
住宅を売却すると言っても色々なケースがありますので、今回のケースに当てはまらない方は個別にご相談下さい。
