近年では、相続した実家を空き家のまま放置する人が増えています。すでに住宅を購入していれば実家は不要になるのは当然です。
総務省統計局が2019年4月発表した平成30年住宅・土地統計調査 調査の結果によると全国の空き家総数は846万戸で年々増加中です。
このように空き家はどんどん増えています。色々と事情があると思いますが空き家をそのまま 持ち続けると損をします。
一体、空き家にはどのようなリスクがあるのか、損をしないようにはどうすればいいのかを解説します。
空き家のリスク
相続した実家などは空き家のまま放置することは珍しくありません。しかし空き家のまま放置すると様々なリスクがありますので順に説明していきます。
建物の老朽化が進む
建物は空き家のまま放置するとすぐに傷みます。
原因は湿気にあります。
室内に湿気がこもるとカビの発生や柱などの木材の腐食が進みます。これを防ぐには窓を開けたりして頻繁に換気する必要があります。
火災のリスク
空き家での火災は、発見が遅れるので被害が大きくなることが多いです。また、空室の住宅は火災保険にも加入できませんので、万一の時は後片付けや近隣へのお詫びとしての費用がかかったりします。
総務省消防庁の消防白書によると、「放火」と「放火の疑い」の合計は5,833件で、他の原因に比べて非常に多いです。また空き家になると放火の可能性も高くなります。
倒壊・破損のリスク
空き家は老朽化が早いので、地震や台風などの自然災害で被害がでる可能性が高まります。災害だけでなく屋根が抜け落ちたりするケースもあります。
万一、建物の倒壊などで他人に被害を与えた場合、損害に対する賠償の責任を負うことになります。
近隣住民とのトラブル
庭のある空き家では、植木や草が伸び放題になり蚊や蜂などの害虫の巣窟となったり、景観も悪くなります。また、ゴミの不法時の可能性もあり、万一不法投棄されると自分の費用で撤去する必要があります。
固定資産税がかかる
毎年、固定資産税がかかるので、空き家のまま放置していると固定資産税の分マイナスになっていきます。こうなると不動産とは呼べず負動産となってしまいます。
建物を解体する
空き家のまま放置すると色々とリスクがあるので、いっそのこと解体すればリスクが減るから解体しよう。
ちょっと待ってください。
確かに解体すれば火災や倒壊の危険はなくなりますが、解体費用は予想以上に高いです。
また、更地にすると土地の固定資産税が6倍になります。
ですから税金に詳しい人は、解体をせずに放置します。その結果として空き家が増えることになり、社会的に問題となっているのです。
売却か賃貸にするか
そのまま放置は危険、解体すると費用がかかるので、特に事情がなければ売却か賃貸として貸すことを考えるのが一番良い方法です。
相続した場合、資産分割の問題がありますが、ほとんどの方が「落ち着いてから考えよう」となり、空き家のまま放置することが多いです。
数年後に売却を検討した時には、家はボロボロで建物の価値が減り、安い価格でしか売却できないようになります。
ですから、早い時期に売却をするか賃貸にするか検討するのがいいでしょう。
売却と賃貸どっちが良い?
賃貸できる立地にあるか、また建物の状態により異なります。特に建物の状態によりリフォーム費用が大きく変ります。高額なリフォーム費用がかかるなら家賃収入では回収できない可能せいがありますので売却した方が良いです。
ここの判断は難しいので、不動産会社に相談するのが良いでしょう。
まとめ
空き家で放置するのはリスクがありますが、売却するにも思い入れがあり処分するのはためらい、とりあえず放置する方が多いと思います。
しかし、使用する予定がなけれな負動産になりますし、社会的にも空き家に対する風当たりも強くなってきますので、できるだけ早く決断することをオススメします。
空き家の火災保険は、火事になっても保険金が出ない場合がありますので「空き家は火災保険が適用外になる?!」を参考にしてください。
空き家の管理についてはこちら「空家管理はお任せください!」
最後までお読みいただき、ありがとうございました!