空き家には火災保険が対象外になるって、どういうこと?
通常加入している火災保険は住宅用で空き家では対象外になる場合がほとんどです。
空き家を持っている方には、火災のリスク、建物の劣化のリスクがありどちらも資産価値が激減しますが、そのリスクの一つ「火災のリスク」についてご説明いたします。
ほとんどの人は、相続した実家には住みません。
すでに違う場所で家を購入していて住宅ローンのことがあったりしますし、賃貸の場合でも実家が近ければ住み替えを考えるかもしれませんが、実家のリフォーム費用や引っ越し費用がかかるので断念する方がほとんどです。
その他にも職場や学校のことがあるので簡単には引越しできません。
引越しできないからといってすぐに売却しようともならないですよね。
思い出のある実家、親(ご先祖様)が残してくれた財産、ご近所のこともありすぐには決断できません。
その結果、しばらく空き家のまま置いておこうとなるのですが、この後が問題なのです。
万一実家が燃えたらどうしますか?
「親が入っていた火災保険があるから問題ないよ」
と思っているあなたは大変なことになります。
実際に、空き家で火災になった家の保険金はおりていません。
火事になってからでは遅いです!
では、なぜ保険金がもらえないのか? どうすれば火災保険に加入できるのかを解説いたしますので
すぐに行動してください。
家が燃えたのになぜ保険金がもらえないのか?
結論から言うと「住宅総合保険」などの住宅用の火災保険は空き家を保険の対象外としているからです!
なぜ、空き家は住宅用の火災保険の適用外になるのか解説していきます。
今、加入している火災保険の種類
住まいの保険・住宅総合保険など呼び方は保険会社によって違いますが、住宅にかける保険という点では一緒です。今、加入している火災保険の保険証券で確認してください。このような火災保険では住宅だから加入できる商品です。例えば店舗や事務所、工場などはまた違う保険商品があったりします。
なぜ、保険金がでないのか
空き家にはだれも住んでいないので住宅にはならず、今加入している火災保険は住宅用なので保険金がでません。空き家の場合別の保険に加入することになります。例えば店舗なら店舗用の保険があるのでその使用用途にあった保険でなければ保険金は支払われません。
でも空き家か住んでいるかは、保険会社は分からないのでは??
実際に火事になった時は、保険会社から火災原因や保険契約に相違がないかなど調べますので使用用途が違えばすぐにバレてしまします。
保険会社の考え方・理由
保険会社は、基本的にお金を支払いたくありません。
ですから保険会社としては、火災のリスクが高いものほど保険料を高くします。
例えば鉄筋コンクリート造のマンションでは火事になっても燃え広がりにくいので保険料は安くなり、木造の建物では火事になるとすぐに燃え広がり全焼する可能性が高いので高い保険料になります。
また、保険会社は建物の構造だけでなく場所や使用用途によって火事になるリスクや全焼するリスクにより保険料を変えています。
空き家は一見このようなリスクがすくなそうですが実は違います。
法務省消防庁の「消防白書」による平成2017年中の火災の原因の1位はタバコ、2位が放火5位に放火の疑いです。放火と放火の疑いを合わせると飛びぬけて件数が多くなります。特に空き家は人が住んでいないため放火の被害に遭いやすいです。
人が住んでいる家だとキッチンで家事になればすぐに分かりますが、空き家で火事が発生しても住んでいないため発見が遅れ全焼する確率が高くなります。
つまり、空き家は火事になりやすく更に全焼するリスクも高いことになるので、住宅用の火災保険とは別になります。保険会社によっては空き家の保険は全く受け付けないところもあるくらいです。
火災保険に加入する方法
空き家はお断りする保険会社もありますが、一部の保険会社では受け付けてもらえますので、現在加入している保険を解約し新しく空き家でも加入できる保険に乗り換えてください。
それと嬉しいことに保険を解約するとお金が戻ってくる場合が多いです。
具体的にどうするのかご説明いたします。
- 今の保険が空き家でも保証されるのかを確認する
- 空き家でも加入できる保険商品の見積りをもらう
- 数社の見積りを比較し自分合う商品を選ぶ
- 今までの保険を解約する
- 新しい保険に加入・契約する
まとめ
今回は空き家の「火災のリスク」と対処法を解説しましたが火災保険に加入すれば安心と言うことはありません。
日頃からのお手入れやご近所さんとのコミュニケーションはとても大事です。それによって未然に事故や災害を防ぐこともできるかもしれません。
しかし実家が遠ければ日頃のお手入れやご近所さんへの挨拶等の管理をすることもできないと思います。
そこで少し費用はかかりますが空き家を管理する会社にお願いするのも良い方法の一つです。
いろいろな会社がありますので地域や料金、作業内容などを比較して自分に合った会社を見つけてください。
管理費用や具体的な作業内容などは「空家管理はストレートホームに!」を参考にしてください。
また、「空き家の放置は損をする」も参考にしていください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!