サブリースの仕組みと4つの問題点

サブリースの仕組みと4つの問題点

不動産投資を始める方、また最近始めた方は「サブリース」「一括借り上げ」と言う言葉を聞いたことがあると思います。

一棟のアパートや戸建賃貸を購入する方、または既に投資用不動産を所有している方は、「空室が埋まらなかったらどうしよう」「ローンの支払いができないのでは」なお不安になりますよね。不動産投資での最大のリスクは空室です。長期間空室になると儲けがでないだけでなく最悪赤字になります。

そこで「サブリース」というサービスが空室のリスクを解決してくれます。

簡単に言うと「空室でも家賃がもらえる」サービスです。

こんなことができるなら、サブリースしたいと思いますよね。

でも本当にそうでしょうか?

これからサブリースの仕組みをご説明します。

サブリースの仕組み

アパート

サブリースとは、サブリース会社(不動産会社)がオーナー様所有の不動産を借りてオーナー様に家賃を支払います。オーナー様はサブリース会社と賃貸契約をするので契約解除されるまで満室状態となり、安定した家賃収入が入っていきます。

一方、サブリース会社はオーナー様から借りた部屋を空室のままにしていては会社が損をしますので、入居希望者を探し賃貸契約を結びます。

サブリースの仕組み

オーナー様からすると、実際の入居者がどんな人なのか、入居者が支払っている家賃や礼金などは一切わかりません。

あくまで所有している不動産をサブリース会社に貸しているだけで、運用はサブリース会社が行います。家賃は入居者がサブリース会社に支払い、その家賃をオーナー様に支払います。

家賃は右から左に行くだけ?

どうやってサブリース会社が儲けいるのか不思議!

実は、入居者からは相場の家賃をもらい、オーナー様にはその75%~90%しか家賃を支払いません。

例えば入居者は家賃100,000円をサブリース会社に支払い、サブリース会社はオーナー様に75,000円を支払います。この差額25,000円がサブリース会社の儲けです。

サブリースでよくあるトラブル

鉛筆と紙

サブリースでは何年も前からトラブルが発生し裁判にもなっています。レオ〇レスや大〇建託などでも問題となっています。

サブリースの魅力は家賃を10~30年間保証します。

これが実現すれば空室のリスクがなくなります。

しかし、本当に30年も借りてもらえるのか?

日経新聞が過去に調査した新設企業の10年後の生存率は6.3%です。これを考えると10年間の保証でも考えられない話になります。

問題点

① 家賃が減額される

契約後、2年程度で家賃を下げて欲しいとサブリース会社から話が出ます。ひどい会社では当初の家賃の50%以下にされるところもあります。サブリースの契約書には、必ず「家賃の増減ができる」と明記されていますので「家賃は5年間変更できない。また5年目以降は家賃を変更できるが年1回だけ、また現在の家賃の±10%以内しかでない」などと制限を付けることをお勧めします。

② リフォーム費が高い

リフォーム(原状回復工事)する時、通常は安くい工務店を選ぶことができますが、サブリースの場合はサブリース会社指定の工務店になりますので請求された金額が妥当かどうかわかりません。

③ 免責期間がある

空室になってリフォーム(オーナー負担)が完了してから3~6ヶ月程、家賃支払いを免除する契約になっています。「30年家賃を保証しまから収入は安定します」と言っておきながら契約したとたん「免責期間は家賃払いません」これでは家賃が安定しません。また、普通は6ヶ月も募集すれば入居者は決まります。

④ オーナー側から解約できない

オーナー様からの解約は正当事由がない限り解約できないので無理やり家賃減額させられます。

管理会社との違い

空室に対するリスクヘッジとしてサブリース契約したのに、管理会社に管理を依頼している時と何も変わらない状態となります。

実際は管理会社にお願いしているよりも収入が減り支出が増える状態になります。

サブリース 管理会社
家賃収入 75 ~ 90% 100%
空室のリスク
リフォーム料金 高い 安い
管理費

以上のことを考えるとサブリースという制度はサブリース会社(不動産会社)が儲かるように作られた制度です。

サブリース会社の話を鵜呑みにしないで、自分で調べて考えるようにしましょう。

不動産投資は非常に難しいので、信頼できるパートナー(管理会社)を見つけ、その会社に管理全般を依頼するのが利益を最大限にする方法です。

管理会社は大手や地元密着の会社など色々とありますので、色々な会社に相談して信用できる会社を見つけましょう!

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