相続した物件は売却と賃貸どっちがお得?

相続した物件は売却と賃貸どっちがお得?

不動産(家や土地)を相続したけれど、どうすればいいのか分からない?

空き家のまま放置すればご近所さんに迷惑がかかるかもしれない…。

相続した財産は兄弟で分けることになるから相続した家は売るしかないとか

人に貸した時は管理とか面倒くさいそうと思いますよね。

本当にそれしか方法はないのでしょうか?

不動産を売却した方がいい場合と人に貸す方が良い場合がありますので、あなたが損をしない方法を解説いたします。

売却か賃貸か?

売却か賃貸か

相続が発生した場合、相続人が複数人いれば相続財産を分割することになります。このような場合、相続した家に誰か住むことがなければ家を売却し現金化してから相続人で分けようということなります。

今すぐに現金が必要でない場合は、当分の間は人に貸して毎月収入を得ることもできるでしょう。そして数年後、入居者が退去し空室になった時に売却するか賃貸にするか再度検討することもできます。

ここ数年は不動産の価格が上がっているので数年は賃貸にして様子見てから売却することも良いのではないでしょうか。但し、土地価格は上がったり下がったりしますが建物は毎年価値が下がるので賃貸にする場合は値下がりを考慮しましょう。

遺産分割がない場合や今すぐ現金が必要でない方は、売却・賃貸した時の費用や収入について検討してください。

一般的なメリットとデメリット

メリットとデメリット

まずは売却や賃貸する場合の一般的なメリットとデメリットご説明します。

売却する場合

メリット : 現金化・売却後に管理費など費用が不要

デメリット: 不動産がなくなる、諸費用や税金がかかる

賃貸にする場合

メリット : 毎月家賃収入がある、資産を残せる

デメリット: 空室のリスク、リフォーム費用がかかる

売却する方法には2パターンある

不動産の売却するときは、仲介してもらうか業者に買い取りしてもらうかの2パターンです。

仲介の場合、売却金額は相場の価格で売却できますが、売り出してから売れるまでの時間が約1~3ヶ月は必要です。

買取の場合は、すぐに売れますが価格が相場より約30%程度安くなりますので、急ぎで現金化したい方以外は仲介で売却することをオススメします。また、仲介の場合でも不動産会社と媒介契約(売却をお願いする契約)が必要で「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」と3つの契約方法があります。

媒介契約については「一般媒介と専任 どちらがいいの」を参考にしてください。

売却した時の税金について

税金について

相続した家や土地を売却した場合、買った金額より高く売れれば税金がかかります。

儲かった金額に対し20.315% ~ 39.63% の税率で税金がかかります。 

40年前に500万円で購入した実家が1500万円で売却できると1000万円利益が出ます。この1000万円対して上記の税率を掛けた約200万円が税金です。

税金ってたかいですよね。

これが「譲渡所得税」です。

今まで住んでいた住宅を売却する時などは特別控除があり、譲渡所得税が0円になる事もあります。

詳しくは後日ご説明いたしますので、しばらくお待ちください。

賃貸した時の費用と税金

相続した家を人に貸すと安定した家賃収入が入ってきますが費用もかかります。リフォーム費用、管理費用、入居者募集時の費用などです。

リフォーム費用は家の状態によりますので30万程度で大丈夫なケースや200万以上の費用が必要になるケースもありますので工務店や不動産会社にご相談ください。

管理費用は、自分で管理すれば0円ですがクレームや滞納が不安な方や面倒だと思う方は管理会社にお願いしましょう。家賃収入の5%が管理費の目安になりますので、まずは見積りをお願いして金額を確認してください。

入居者募集時にも費用はかかります。不動産業者に支払う仲介手数料や広告料です。

管理については「賃貸の自主管理をススメル理由」や「空き家を自分で管理する方法」を参考にしてください。

賃貸してはいけない物件

「賃貸にしてはいけない」こんな物件はあるのでしょうか?

「田舎の物件」と「駅から遠い」物件です。このような物件は、誰も借りてくれません。田舎でも近くに観光スポットがある場合は、民泊やお店などで借手が付く場合がありますが今は難しいでしょう。早く不動産を手放すことをオススメします。

手取り金額の比較

手取り金額の比較

① 売却金額が2000万円で購入金額が不明ケース

売却金額    諸費用   譲渡所得税   手取り

2000万円 -  80万円 - 365万円 = 1555万円

② リフォーム費100万円で家賃8万円、6年貸した後に売却するケース

<6年間の収入>

家賃合計 - リフォーム費 - 固定資産税 - 管理費 = 収入

576万円 - 100万円  - 60万円 - 29万円 = 387万円

<6年後売却>

不動産の価格が10%下落した場合、1800万円の売却価格

売却金額    諸費用   譲渡所得税   残代金

1800万円 - 70万円 - 330万円 = 1400万円 

残代金と家賃収入を足すと 1787万円になります。

※実際の金額は案件により異なりますので税理士や不動産会社にご相談ください。

今回のケースのように6年間賃貸している方が合計金額は多くなります。

家賃収入やリフォーム費用は物件により価格が変わりますが、不動産価格は6年程度で10%も下がることはほとんどありません。

まとめ

相続した不動産には、いろいろな事情が絡んできます。物件によっては売却よりも賃貸の方が良いケースもあります。

今現在のことよりも将来どうしたいのかを考えて欲しいです。

不動産を売却し現金化して他の資産(株や仮想通貨等)に組み替えたいのか?

賃貸にして毎月安定した家賃収入を得たいのか?

子供に資産を残したいのか?

など十分に考慮しましょう。

税金の金額や手取り金額を知りたい方は、お気軽にご相談ください。

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